無気力、無気力、雨、無気力
雨が降り続いている。
天気予報によれば向こう一週間は雨。
夜に聞く雨の音は風情があって好きだが、これだけ続くとさすがにうんざりする。当然引きこもっているわけにもいかない。
閉塞感に拍車がかかりそうだ。夏休みが終わってからというもの、あまり充実した日々を送れていない。
何もする気が起きない、といったところか。
夏休みは毎日予定があって、俺にしては充実しすぎていた。その反動なのか。
今学期を迎えるにあたって、俺には一つ決めていたことがあった。
ゆとりを持って生活するということ。
これまでの大学生活は、何かやらなければいけないという観念にとらわれて、精神的な余裕が少なかった。
予定が埋まっていないと焦りを感じたというか、とにかくスケジュール帳の空白を少なくしたかった。常に目先に目標を据えていたかった。
もちろんそのお陰で色々とやりたいことに挑戦できたし、充実していたのは間違いない。
ただ何度か苦しい思いをしたこともあった。
そういうわけで、やるべきことを増やさない、忙しくしないことを意識した。
結果、やるべきことがなくて圧倒的に暇になった。
その分勉強を頑張ろうと決めていた。加えて読書、映画、音楽など、作品に触れる時間を長くしたいと思っていた。
しかし、俺はやるべきことが何にもないと、本当に何もしないんだった。
課題に追われている時は、やりたいことなんていくらでも浮かんでくるのに。課題を放り投げて、心ゆくままにやりたいことをやりたかったのに。
なのになんだが鬱々として、心が死んでいるから作品に触れる気も起きない。
そして厄介なのが、時間を無駄にしたという後悔。
本来やるべきことは何一つないのだから、いくらでも無駄にしたっていいはずなのに。
それでも何かができることを期待しているわけで、それが達成できなかった後悔。
これを毎日感じながら布団に入るのは実に虚しい。
せめてもの意地で、今夜はこれを書いているーー