東大入っても品性は養われなかったイキリオタクの懺悔

東大教育学部3年。日常の些細な出来事・感情だけを拾っていきます。文体、形式は試行錯誤中。

夜行

今、夜行バスに乗っている。

夜行バスは、とても暇だ。消灯される適切な時間に眠れる体質であれば、問題ない。だけど基本的に生活リズムが狂っている僕には不可能だ。今回だって18時半に博多で乗車してから爆睡し、2時間あまり経ったところで早くも目が覚めてしまった。

こうなると地獄だ。真っ暗な車内は本を読むこともできないし、ひたすらイヤホンを通して体に音楽を流し込むだけ。無論、音楽を聴くのは大好きだし、退屈というわけでもない。

が、ずっと起きているとケツの痛みを感じ出してしまう。窓側の席だと、せっかく停車の際に外の空気を吸おうとしても、隣の人は大抵寝ているから厄介だ。また今回は、ウォークマンの充電ゲージが点滅していて非常にマズい。

そして深夜2時頃になれば、懐かしい音楽に乗せられて色々と過去を振り返ってしまい、ひっそりと泣く。そうこうしているといつの間にか眠りについていて、早朝のSAで目が覚める。何の変哲もないうどんやラーメンが、普段の何倍も美味しそうに見える。無為に食欲に抗ったりはせず、出発の時刻と戦いながら勢いよく麺を啜っていく。無事間に合い、ほっと胸を撫で下ろす。やっと目的地のバスターミナルに着き、まだ朝は早いからか家までの電車は空いていて、清々しい気持ちになる。そして最寄りに着き、いつもの風景が視界に入ってきた瞬間、深く安堵し、足先に力を込めるのだ。

 

これまで夜行バスには何度もお世話になった。中高時代はクイズ研究部(いわゆるクイ研ってやつ)に所属していて、大きな大会は関東で開かれるのでよく遠征していた。

初めて乗ったのは高校生目前の春。先輩たちと同じバスに乗った。遅くまで隣の1つ上の先輩とおしゃべりしていたら、2つ上の先輩から怒られたのを強烈に覚えている。

それからは一人で乗ることが多かったが、高3目前の春、中1(4つ下!)の後輩と同じバスで大阪に帰った。後に高校生クイズで優勝を果たす、猪俣大輝である。入部当初からとにかくやる気に溢れ、遠征までしていた彼が偉業を成し遂げたのは、ごく自然なことだったのだ。

そんな高校生活の思い出が詰まった夜行バス。いつも祈るのは、安全運転で到着することのみ。運転手さん、今日もお願いします。